4月26日に、
長らく病と闘われた師匠、堀内周がついに帰らぬ人となった。
30日まさに平成の終わりに、多くの歌手の方や
お弟子さん大勢のファンの方々に見送られて、旅立たれた。
僕にとっても、一時代が本当に終わった気がする。
24年前、先生に出会っていなければ、シャンソン歌手である
今の私はいない。僕は出来の悪い生徒で、先生は大変に厳しく、
24年の間に出たり戻ったり、でもこの10年近くは
再び定期的にお店やコンサートに出演させていただいていた。
「ゲスト」として迎えてもらっていても、
お店に一歩入れば気分は一気に20年前に遡る。
どんなに時が経っても、原点に戻れる唯一の場所である。
亡くなる一週間ほど前に、これ以上ないほど痩せてしまった先生が
ご自宅でとても穏やかに沢山お話下さった。
「ぶん、今がとても幸せだよ」と力強く仰ったことに、
あの人の強烈な気概、反骨心、魂を感じ、
受け継いでいくべきものを思った。
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